骨のお話 (サファリパークからこんにちは!~姫路セントラルパーク~)

人間の骨は200~206個と言われていますが、幼児は約270個になります。これは、軟骨で離れていた骨が、大人になるとくっついて数が少なくなるからです。

キリンにも同じような事が起こります。

キリンは出生時から、角が2本生えていますが、角の根元が軟骨になっており、折り畳まれた状態で生まれてきます。私の経験では前に倒れているのを確認したことがありますが、後頭部側に倒れているのは見たことがありません。出産後、10日前後ぐらいには、立ち上がって親と同じ姿になります。

これは、産道を通るときに引っかからないようになっているのが理由です。

哺乳類の特徴として、頚骨の数が7本であることが基本となっています。つまり、キリンのように首が長いからと言って、何十本もあるわけではなく、1本1本が長くなっており、成獣のキリンで35㎝前後になるでしょう。

この基本の頚骨の数に背く、哺乳類もいます。マナティーとホフマンナマケモノは6個、ミツユビナマケモノは9個になります。

ナマケモノは哺乳類にしては1日の体温の変動も激しく、なんだか異端児のように感じます。

子供クジラの多くは7個ありますが、大人になるとキリンの角のように融合して1個になるそうです。

トカゲ、ヘビ、ワニ、カメは8個だそうですが、ヘビの頚骨の見分け方が解りません??

 

鳥類の骨は、体重の5%程度で非常に軽く、中空のパイプのような構造になっています。中でも、竜骨突起(りゅうこつとっき)と呼ばれる特徴的な骨があります。胸部にあるT字形の大きな骨で、フライドチキンのササミの部分を食べた時に見る時があります。この骨は、飛翔できる鳥類に発達していて、大きな胸筋を支えており、水中で羽ばたくペンギンにも発達しています。飼育現場では、この竜骨突起がつまめるようになれば痩せていると判断して、飼料の強化をします。

飛べない鳥の代表格のダチョウはどのようになっているかと言うと、胸骨の下面が平らになっています。この特徴を持つ鳥類は平胸類(へいきょうるい)といい、原始的なグループの走鳥類で、レア類、ヒクイドリ、ニュージーランドのキーウィなどの南半球に分布する鳥類が含まれます。

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