『役に立たない人生相談2 好きなようにやればいい。』【図書館からおすすめの一冊】

先に出版された「佐藤愛子の役に立たない人生相談」から2年、第二弾が出版されました。中学生から75歳の男性まで幅広く質問があり、こういうことで悩んでいる人がいるのかと感心しつつ、読んでいくとそれぞれの問答が小気味よくて面白い。

「賞味期限をせせら笑う祖母をなんとかしたい。」という質問には、

「いやあ、ご立派!」と一言がまた気持ちよい。

「やりたいことが何もないんです。」と質問された中学生には、

「大丈夫、私も何もなかったから。」とご自分の作家になった話を・・。

「会社の雰囲気が変わってしまった。転職した方がいい?」の質問には、

「転職より、会社勤めをやめた方がいい。」とバッサリ!

歯に衣きせぬ物言いで、人生の波乱万丈を乗り越えてきた94歳の現役作家が、若者から中高年まであらゆる世代の「悩み」を一刀両断。厳しい中にも温かさのあるユーモアにあふれた人生問答です。

最後にお嬢さんの杉山響子さんが「やさしいボロクソ」と解説された中に、

“相談者が求めているのは本当に「正解」か?悩める人に一番必要なのは「元気」なのではないか?”と書かれているのが真実なのではないでしょうか。人に話すことで新しいことが見え、元気になればいいですね。

第三弾が出版されることを期待して一度相談してみたいものです。

丹波市立中央図書館

 

書籍情報

佐藤 愛子/著

ポプラ社

 

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コラム 丹波市