狂犬病について【兵庫県動物愛護センター】

兵庫県動物愛護センター三木支所からのコラムも4回目となりました。今回は、狂犬病の話をします。
 
「家の中だけで飼っているからいいかな」とか、「狂犬病なんてもう無いよね」なんて思っておられませんか?犬を飼っている方は、ワンちゃんの狂犬病予防注射を年1回必ず受けましょう。
 
狂犬病といっても犬だけの病気ではなく、哺乳類はすべて感染します。狂犬病のウイルスは発症した動物の唾液中に多量に含まれるため、その動物に咬まれたり、傷口をなめられたりすると感染します。発症すると激しい神経症状を示し、ほぼ100%死亡します。犬から人にうつる病気として一番危険であると言っても過言ではありません
 
日本では、動物に咬まれたことを原因とする発生は1957年以来なく、国内での狂犬病を絶やすことができています。しかし、今でも世界中で毎年6万人近い人が死亡する恐ろしい病気で、令和2年にフィリピンで犬に咬まれ、帰国後発症・死亡した事例があります。人においては、海外の狂犬病流行地に渡航する際は事前のワクチン接種(暴露前免疫)が望ましいとされています。不幸にして発症動物に咬まれた場合は、緊急ワクチン接種(暴露後免疫)を行うことで発症を予防できます。
 
日本国内において、予防接種を受けていない犬が多くなれば、集団免疫によるバリアがなくなって、新型コロナのように日本中に広がっていますでしょう。それを防ぐために、狂犬病予防注射は法律で接種が義務づけられています。
 
春になると犬の飼い主さんには、登録をしている自治体から狂犬病予防注射の案内が届きます。案内にしたがって集合注射または動物病院へ行き、年1回必ず受けましょう。案内状が無くても動物病院で予防注射を受けることができます。また、注射後交付される注射済証は鑑札とともに犬の首輪につけておきましょう。
 
 
【施設情報】
兵庫県動物愛護センター 三木支所
三木市志染町窟屋1242-48
0794-84-3050
兵庫県動物愛護センターHP
 
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