関西国際大学『世界で活躍する医療人を育てる「看護グローバル専攻」がスタート』【アンド・スマイルinterview】

三木市を拠点に、地域で活躍する医療人材を輩出してきた関西国際大学保健医療学部看護学科に、2019年4月、グローバル時代の看護を学ぶ「看護グローバル専攻」が誕生しました。学部長の高見沢恵美子教授と、豊富な海外経験を持つ井上久美代教授が、その魅力を語ります。

三木キャンパス 保健医療学部看護学科(看護学専攻・看護グローバル専攻)

グローバルに活躍できる新時代の看護師を養成

井上 今、街を歩けば、外国人旅行者や移住者が増えていることを実感します。当然、日本の病院を使う外国人患者さんも増えていますし、日本の高度医療を受けるための「医療ツーリズム」で来日する外国人を受け入れる医療機関も増えています。

高見沢 看護師にも英語力や多様性理解力が求められる時代が到来しつつあるといえますね。2019年にスタートした「看護グローバル専攻」は、そんなグローバル時代にふさわしい看護師を育成する画期的なコースです。井上先生のように、海外でも活躍できる人をしっかり育てていきたいと思います。

井上 看護技術は基本的に世界共通。外国で看護師として働くにはその国の看護師免許が必要ですが、海外支援なら日本の資格だけでも活躍できますし、将来的には看護師資格がグローバル化される可能性もあります。看護力と英語力は、世界に通用する「強いパスポート」といえるのではないでしょうか。

高見沢 関西国際大学は、全学部でグローバルスタディ(海外研修)を実施しています。看護学科でも、「看護グローバル専攻」がない時から、タイの協定大学の附属病院で現地の学生と共に活動したり国際学会に参加するなど、海外研修を実施してきました。今年度は台湾での海外研修を実施する予定です。「看護グローバル専攻」では、こうした海外研修を必修化、海外の提携大学を増やし、さらにプログラムを充実させているところです。

井上 「医療英語」や「国際看護実習」などの内容がスタートするのも楽しみです。看護学科はもともと学ぶべきことが多い学科なので、看護の専門科目に加えてこれらをこなすのはハードですが、その分、実り多い4年間になると思います。

看護の専門知識だけでなく教養と「学ぶ力」を身につける

高見沢 看護学科で目標とする看護師像は「科学的思考と、幅広い教養ある看護師」です。患者に寄り添うためには、専門知識だけでなく、自ら課題を分析し解決策を見つけ出す力やコミュニケーション力の土台がなくてはなりません。本学では、学習スキルを高める初年次教育や、主体的な学習態度を身につける「評価と実践」といったプログラムで、大学生として必要な教養や汎用能力向上にも力を入れています。これは総合大学で学ぶ大きなメリットといえるのではないでしょうか。

井上 そうですね。どんどん進化する医療の世界では、現場に入ってからも学び続ける意欲と能力が不可欠ですから。

高見沢 授業でもグループワークやアクティブラーニングを積極的に取り入れているので、実習先の病院に「関西国際大学の学生はカンファレンス運営能力が高い」とよく褒められるんですよ。

井上 実習指導もとても手厚いですよね。

高見沢 1年生の夏休みに北播磨総合医療センター「基礎看護学実習」で早期体験実習を行うのを皮切りに、2年生で看護補助、3年生ではより踏み込んだ専門分野の実習に取り組みます。実際に患者や家族に触れ、自分なりにケアを組み立てる。そんな経験を通じて、自分に足りないものに気づき、大きく成長するのです。そして4年生の「統合実習」では、現場の看護師とチームを組み、より実践的な看護に挑戦します。これらすべての実習で、教員も現場に入って指導しています。

学生と教員の距離が近くいきいきと学べる環境

井上 関西国際大学に赴任して、学生がみんな素直でフレンドリーなことに驚きました。研究室にふらっと来て、質問したり、雑談したり…。男子学生も多くて、彼らもみんな明るくて前向きですよね。

高見沢 約15%が男子学生です。総合大学なので他学部の学生との交流もありますし、サークルも豊富です。看護師を志す男子にとっても、学びやすい環境だと思います。

井上 教員向けの研修も充実していて、教える側も学び続けることができますね。学生が気軽に相談できるのも、熱意ある教員の存在があってこそだと思います。

高見沢 もともと本学の看護学科は、北播磨総合医療センターの開設にともない「地域医療の拡充」という大きな使命を担って発足しました。それから6年。卒業生が北播磨地域で活躍し始めたタイミングで「看護グローバル専攻」がスタートし、「地域」と「世界」を同時に視野に入れた学習の環境が実現することを嬉しく思っています。

井上 大学院も併設されていますから、さらに深く学ぶこともできますね。

高見沢 はい。大学を卒業して看護師として実務を経験した後、また大学院に戻って専門看護師や教員をめざす。そんなキャリアパスにも対応しています。看護の世界で活躍したいと思っている人は、ぜひオープンキャンパスに参加してほしい。そして、素直で向学心あふれる学生たちの姿に触れ、本学の魅力を感じてほしいと思います。

左:患者に寄り添うヒューマンケアを実践!

保健医療学部部長 高見沢恵美子 教授

「急性看護学」を専門に、看護学の多彩な分野を研究。千葉大学で看護学の博士を取得。アメリカのクリーブランドクリニック財団RB.Turnbull,Jr.,MD.School of Enterostomal Therapy Nursing修了。大阪府立大学看護学研究科名誉教授。2015年より関西国際大学教授。

右:海外の実務経験を生かして、実践的に指導!

保健医療学部  井上 久美代 教授

「女性の健康と異文化看護」を専門に、オーストラリアのウーロンゴン大学大学院他で研究・指導にあたる。シドニー大学で看護学博士、ニューサウスウエールズ大学で公衆衛生学の博士を取得。2019年より関西国際大学教授。

 

KUIS 関西国際大学 Kansai University of International Studies

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