ローワンと魔法の地図【図書館からおすすめの一冊】

 
リンの村に住むローワンは年齢のわりに体が小さく、内気で怖がり屋です。ローワンはバクシャーという家畜の世話係をしています。ある朝、山から流れてくる川の水が止まってしまいます。川の水しか飲まないバクシャーはこのままでは、日に日に弱って死んでしまいます。そうなると村の暮らしは成り立っていかなくなります。
 
村人たちは広場に集まって話し合いをし、川の水が止まってしまった原因をつきとめるために、山に登って水源に向かおうという意見が出ます。しかしその山には竜が住んでいると言われており、今まで山に登って帰ってきた者はいませんでした。それでも山に向かうことを決定し、出発する前に、村で〈賢い女〉と呼ばれるシバに相談することにしました。そこでシバから巻物と謎の詩を授けられます。その巻物は魔法の地図で、ローワンが手にした時だけ地図が浮かび上がります。
 
山に向かう一行に選ばれてしまった怖がり屋のローワンは、一度は逃げようとしますが、その時、頭の中にバクシャーの姿が浮かび上がります。「今、バクシャーには水が必要だ。そしてバクシャーは、必要なものはなんでもローワンがきっと手に入れてくれると信じている。」そう思ってローワンはいっしょに山へ行く決心をします。
 
一行は魔法の地図とシバの謎の詩を手がかりに山に登ります。ローワンたちは山の頂まで辿り着き、水が止まってしまった原因をつきとめることが出来るのでしょうか?シバのつぶやいた謎の詩の意味とは?そして無事に村へ帰ってくることが出来るのでしょうか?ドキドキハラハラしながらローワンたちの活躍を追ってみませんか?

 
西脇市図書館 石井 美栄
 

書籍情報

『ローワンと魔法の地図』
エミリー・ロッダ/作
さくま ゆみこ/訳
佐竹 美保/絵
あすなろ書房

 

コラム 西脇市