関西国際大学『“繋がる”KUIS オフキャンパスプログラムの魅力』【アンド・スマイルinterview】

「地域」「世界」「社会」と繋がり、成長を実感する体験型プログラム

“繋がる”KUIS オフキャンパスプログラムの魅力

関西国際大学 川脇 康生教授×山本 秀樹准教授

関西国際大学の体験を重視するオフキャンパスプログラム(体験学修)。グローバルスタディ(GS)、コミュニティスタディ(CS)を通して、海外、国内での体験で学生たちは“いかに成長していくのか?”“未来をどう描いていくのか?”…グローバル教育センター長の川脇 康生教授、コミュニティ交流総合センター長の山本 秀樹准教授にお話を伺いました。(以下、文中敬称略)

~~世界や地域での体験を、大学の学びと往還させることで成長を促す~~

山本:オフキャンパスプログラムは、教室で学んだ事と現実世界をつなぐ仕掛けです。大学での学術的な学びと実際の社会とのつながりを見出し往還していくことで、学生の学ぶ意欲を高めていくことを目的にしています。

川脇:オフキャンパスプログラムには、海外で行うグローバルスタディと地域をフィールドとしたコミュニティスタディがあります。それぞれグローバル教育センターとコミュニティ交流総合センターが、教職員とともに手作りでプログラムを開発し実施しています。グローバルスタディは、アジアを中心とする56校の協定大学とともに行う海外体験学修で多様性理解や課題発見・解決力などを身に付けられるように、プログラムが組み立てられています。また、尼崎、三木の両キャンパスで約100名の留学生が学んでおり、そのサポートもグローバル教育センターの仕事です。

山本:コミュニティ交流総合センターは地域と大学を繋ぐ窓口となっています。学生には国内のサービスラーニングやボランティアなどのプログラムを提供し、地域の方々には大学のリソースを開放して学習の機会を提供する公開講座などを実施しています。

川脇:グローバルスタディは、約1週間~3週間のサービスラーニングやフィールドリサーチなど20名くらいのグループで実践する学修プログラムのほか、半年~1年間の海外留学、3週間程度の海外企業へのインターンシップがあります。

山本:サービスラーニングは、社会貢献活動を通して学びを深めていきます。教室で学んだ事をもとに、地域の課題解決に向けて具体的な活動を展開するといったかなり内容の濃いプログラムです。

川脇:関西“国際”大学の名の示す通り、グローバルスタディは本学の大きな特徴で、全員が参加できる権利があるというのもかなり思い切った試みです。プログラムの半数近くは奨学金が給付されますし、現地までの往復航空運賃を全額支給しているのも他大学にはないポイントです。

山本:海外が初めての学生も多いです。プログラム毎のテーマ設定に基づいて、貧困地域、被災地、小学校や幼稚園など、現地の方々と問題を共有しながらの活動は、学生にとって大きなインパクトのある体験となります。

川脇:海外での課題はもちろん、現地学生とグループを組んで調査をしたり議論をしたりして、文化や考え方の違いとかを体験し、時には戸惑ったり挫折感を味わったりしますが、多くの貴重な経験を得て帰ってくるようです。

山本:“豊かさとは何か”“自由とは何か”…自身に問いかけるきっかけにもなります。恵まれた日本の環境では体験できないことも多いですから…。

 

~~4年間の学びの設計図「ラーニング・ルートマップ」の作成~~

川脇:本学では、ラーニング・ルートマップを1年の秋頃につくることが課されています。その中にこのオフキャンパスプログラムのグローバルスタディとコミュニティスタディを自分のカリキュラムに組み込まなければなりません。

山本:学生個々の目標に合わせた4年間の計画書です。

川脇:半期に一度はアドバイザー(教員)と面談がありますし、さまざまなサポート体制により、自分の将来(目指す出口)にふさわしいものを作成しているようです。

山本:教員を目指す学生はサービスラーニングで子ども食堂にも行きます。未来の教師として、子どもにだけ関心を持つのではなく、保護者や地域社会も含めた幅広い理解が求められます。人手が足りないから手伝いに行くのではなく、かかわりを通して見えてきた課題の解決に学生が参画する。大学の学修と“繋がる”ことで、より具体的で深い学びへと進んでいけるのです。

川脇:卒業研究への繋がり、学科間の繋がり、キャンパス間の連携など、本学はこじんまりしているので繋がりを実感しやすいのではないでしょうか。

山本:地域との繋がりでいえば、本学が所在している三木市や尼崎市、また兵庫県内の様々な自治体において、これらの活動を通して大変お世話になっています。大学としては、地域社会でも学生を育成していただき、地域の活性化、地域のサスナビリティ(持続可能性)のためにも顔の見えるカタチでの往還が必要になってくると考えています。

川脇:地域にとっても大学は大きな資産ですから、共存は重要。そのためにも、地域の方々に大学をもっと知ってもらいたいと思っています。

山本:高校生はもちろん、保護者の方、地域の方にもオープンキャンパスに来てほしいです。学生自身がアテンドしているので、本学の先進的な教育のリアルな様子をつかんでもらうことができます。実際にもそれがきっかけで入学してくる学生も多いですし…。教室の学びと地域の現実世界とを結びつけることで学びの質を高めていく、本学の体験学修の大きな意義です。

右:国際人材育成をプログラムする公共政策のプロ
川脇 康生(カワワキ ヤスオ)教授
基盤教育機構
グローバル教育センター長

左:ランチの時間も惜しまず学生と対話する教員の鑑!
山本 秀樹(ヤマモト ヒデキ)准教授
教育学部 教育福祉学科 福祉学専攻
コミュニティ交流総合センター長

KUIS 関西国際大学 Kansai University of International Studies
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お問合せ 0794-85-2288(代表)〈三木キャンパス〉
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