『丁寧を武器にする なぜ小山ロールは1日1600本売れるのか?』(図書館からおすすめの一冊)

1日1600本も売れるというロールケーキを皆さんは知っていますか?

それは、小山ロール。小山ロールを生み出した小山進氏は京都で生まれ、神戸の洋菓子店「スイス菓子ハイジ」で修業を積みました。2003年自然が多い三田市で「パティシエ エス コヤマ」をオープンし小山ロールを販売しました。このロールケーキは「ふっくらとおいしく炊き上がったご飯」のようにふんわりしていながら、もちっとしていて、なおかつしっとりとした生地。つまり小山ロールは生地を楽しむロールケーキで、アッという間に看板商品となります。

2011年、小山氏は世界最大のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」にチャレンジします。小山氏はコンテストで勝つために構想を練ります。日本人がフランス風のショコラを作っても太刀打ちできないと考えました。そこで、小山氏は日本人として、京都で育った経験や夏休みによく遊んだ母の実家、兵庫県多可町で過ごした経験をショコラに活かすことにします。小山氏が慣れ親しんだ食材、味噌や醤油、京番茶、黒七味など一見ショコラとは合わない食材を敢えて取り入れ、見事、最優秀ショコラティエ賞を受賞しました。

そんな小山氏が語る仕事哲学とは、「丁寧な力」こそ仕事の基礎力になるということでした。広く浅くではなく、一個の商品を深く掘り下げて、丁寧にこなす。目の前にあることをただただ一生懸命に取り組む。この二つの実践が「丁寧な力」を生み出す基本になっています。そしてこの基礎力はケーキを作るだけでなく、どんな仕事にも当てはまります。

どんなに辛いことがあっても、自分の思うとおりにならなくても、失敗してしまっても、そんなときにこそ「丁寧」に仕事をすることで、「丁寧な力」は最強の武器となってあなたを必ず助けてくれるのです。小山氏は、そう私たちに語りかけています。

巻末には小山氏直伝のロールケーキ、シフォンケーキ、チーズケーキのレシピも収録されています。

多可町図書館 藤岡 千穂

 

書籍情報

『丁寧を武器にする なぜ小山ロールは1日1600本売れるのか?』

小山 進/著

祥伝社

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コラム 多可町